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【検証】安倍政権の年金問題!アメリカトランプ大統領のインフラ政策に国民の年金を献上するのか?!

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2月2日に日経新聞が安倍政権が公的年金をアメリカのインフラに投資すると報道

www.nikkei.com

政府が10日に米ワシントンで開く日米首脳会談で提案する経済協力の原案が1日、明らかになった。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が米国のインフラ事業に投資することなどを通じ、米で数十万人の雇用創出につなげる。対米投資などで米成長に貢献できる考えを伝え、トランプ政権との関係強化につなげる。 

 

本記事を起点にして、様々なメディアが騒ぎ始めました。

日経新聞の全文は有料記事のため引用できませんが、日経新聞の記事は淡々と事実関係を述べている印象だった、ということは述べておきます。

 

<非常に扇情的なタイトルでおなじみの「本と雑誌のニュースサイト」>

安倍政権が年金数兆円をトランプに献上! 国民には運用失敗のツケを押し付け年間14万円も年金カットしておきながら|LITERA/リテラ

 

<安倍首相が年金を私物化、とやはりこちらも扇情的>

www.nikkan-gendai.com

 

日経新聞によると、GPIFが、JBICを通じてアメリカのインフラへ投資を行うということでした。しかし、それが「安倍首相の指示により、運用内容を変更する」という点は否定されました。

www.afpbb.com

 

これは、GPIFからも正式なリリースが出ています。

http://www.gpif.go.jp/topics/2016/pdf/0202_news.pdf

GPIF は、インフラ投資を含め、専ら被保険者の利益のため、年金積立金を長期的な観点 から運用しており、今後とも、その方針に変わりはありません。

なお、政府からの指示によりその運用内容を変更することはありません

 

しかし、GPIFの髙橋則広理事長は、米インフラ投資をやらない、とは言いませんでした。(確実にやる、とも言っていませんが。)

年金をトランプに GPIF理事長が米インフラ投資否定せず | 日刊ゲンダイDIGITAL

一方、GPIFの高橋則広理事長は「(積立金約140兆円のうち)7兆円前後は投資可能と考えている。米国のインフラに向かうこともあり得る」と対米投資を否定せず。

髙橋則広理事長はなぜこのようなことを言ったのでしょうか?

 

 GPIFで、元々どのような方針で運用が決まっていたのかを見て見ましょう。

これは、GPIFが正式な資料を公開しています。

GPIFにおけるオルタナティブ資産への 投資手法の追加(LPSへの出資)について 厚生労働省年金局 平成28年7月25日

http://www.gpif.go.jp/operation/committee/pdf/kanri02iinkai1093.pdf

 

運用体制の整備に伴い管理・運用されるオルタナティブ資産(インフラストラクチャー、プライベートエク イティ、不動産その他運用委員会の議を経て決定するもの)については、リスク・リターン特性に応じて、 国内債券、国内株式、外国債券、外国株式に区分し、資産全体の5%を上限と規定。

 

平成2712月末現在、 オルタナティブ資産の 積立金全体に占める割合は、0.04%

 

これが、GPIF髙橋則広理事長が米インフラ投資を否定しなかった根拠ですね。可能性を否定してしまったら「嘘つき」になってしまいます。できることになっているから、そう答えた、そういうことですね。

また、オルタナティブ資産が出てきた理由は、運用のポートフォリオを増やし、リスク分散をするためです。

5%まで投資可能となっており、現状が0.04%なのであれば、560億しか投資していないということです。140兆円の5%は7兆円なので、GPIF髙橋則広理事長の発言はGPIFの元々の運用方針通り、何も変わっていない、ということになります。

 

では、JBICを通じたインフラ投資、というのは、どういうリターンが期待できるものなのでしょうか?

標準的融資条件 | JBIC 国際協力銀行

JBICも融資条件を決めています。

輸出金融の際の標準金利

  • 融資承諾時金利固定(円CIRR)
    • 0.85%(償還期間 5年以下)
    • 0.92%(償還期間 5年超8.5年以下)
    • 0.96%(償還期間 8.5年超)
  • 輸出契約成約前における金利固定
    • 上記金利に0.2%上乗せ

国際協力銀行による輸出金融とは、日本で生産された船舶やプラントなど、金額が大きく、回収までに長期間を要するような輸出について、国際協力銀行が融資する制度です。 

 

輸入・投資・事業開発等(資源・国際競争力)

  • 円貨
    • 0.385%
  • 外貨

事業開発等金融とは、開発途上国等による事業および当該国の輸入に必要な資金、もしくは当該国の国際収支の均衡、もしくは ... 均衡、もしくは通貨の安定を図るために必要な資金を供与するものです(日本企業からの投資や資機材の購入を条件としません)。

 

現在の日本国債長期金利が0.04%ほどだそうです。非常に利回りの良い安定的な投資になることが予想されます。

日本国債の10年利回りがどれだけ低いかは、証券会社の情報をご覧ください。

www.rakuten-sec.co.jp

 

さて、これは何が悪いのか、だんだんわからなくなってきました。

ちなみに、日本生命をはじめとした生命保険会社も、国債金利の低下を理由に海外インフラファンドを創設するなどの動きを強めています。

www.bloomberg.co.jp

日本生命佐藤和夫財務企画部長は22日の記者説明会で、マイナス金利は「生保にとって大変厳しい環境だ。国債は運用対象として機能しなくなり、ほとんど買えない」と述べ、「20年債や30年債の利回り水準では、とても予定利率を賄えない。償還分は他の資産に投資し、待機させるしかない」と語った。「安定した利回りを確保できる外債に依存せざるを得ない。外債は不可避だ」と言う。

第一生命の山本氏は有望な投資先として、インフラなどの実物資産に基づくファンドやプロジェクトファイナンスといった「ミドルリスク・ミドルリターン」分野だと指摘。伝統的な債券や株式と異なるリスク・リターン特性で分散効果が高まるほか、投資期間が長くキャッシュフローも安定しているため、長期の負債を抱える生保との親和性が高いと説明した。

日本生命は国内外の成長・新規領域に15年度からの3年間で約8000億円、3-5年で約1兆円の投融資を計画。昨年度の実績だけで約4100億円に上った。住友生命は医療・介護や環境・エネルギー、インフラ、企業の海外進出などへの投融資を昨年度に約1000億円実施。今年度も1000億円程度実施する。新たに取り組むインフラファンド投資は海外の案件が中心になる。 

平成28年4月のリリースが以下です。

「インフラファンド投資枠の設定について」
〜インフラ投資領域におけるグローバルな投資体制の構築〜

https://www.nissay.co.jp/news/2016/pdf/20160422.pdf

 

さて、トランプ政権は、アメリカ国内のインフラ再建を行うと、公言しています。であれば、その投資先として、アメリカが上がることは、自然な流れでしょう。

 

まとめ

GPIFがインフラ投資をすることは、年金の運用を安定させるリスク分散の観点からはむしろ自然なこと。

生命保険も同様に海外インフラ投資ファンドを、日本国債では補えない収益源として重要視している。

 

感情的な煽りがありますが、事実を確認することは大事そうです。

 

 

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