Japan Note

日本について勉強している人のブログ

フィリピンミンダナオ島のIS(ダーイッシュ)との戦いに、中国が武器支援。日米のバランスは?

未だにおわらない、フィリピン・ミンダナオ島でのIS(ダーイッシュ)との戦い

6/25のラマダン明けの攻撃停止から、再び戦闘が開始され、民間人、子供も含めてテロに巻き込まれているフィリピン・ミンダナオ島

ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、トランプ大統領就任を歓迎したり、日本からミンダナオ島への融資を引き出して来たりと、日米寄りのスタンスを以前は取っていましたが。最近は活発に対中外交活動をしています。

南シナ海の人工島については、異議を申し立てもしましたが、現在の戦いにおいては、中国の支援を受け入れる形となります。

 

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ドゥテルテ大統領は先に、長年の同盟国である米国と「決別」し中国政府に支援を求める考えを表明していたが、その発言後に中国が実際に軍事支援を行うのは今回が初めて。

アサルトライフルやスナイパーライフル、弾薬が入った小型貨物について、ドゥテルテ大統領は「比中関係の新時代の幕開けを象徴している」と述べた。

 

ではこの状況をフィリピン国民はどう捉えているのか、と言うと、ドゥテルテ大統領の支持率は高い、と言う結果が出ています。

もちろんドゥテルテ大統領は、外交だけをやっているわけではありません。

むしろフィリピン国内を安定させるツールとして、外交を使っていると考えられます。

そうした時に、麻薬や汚職撲滅の姿勢をとり、内政の安定化を図ろうとしている姿勢が評価されていることかと思います。

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フィリピン国内では、野党による戒厳令の差し止め請求があるも、最高裁は却下

フィリピン国内では、共産党があり、政府との戦いを続けています。

それ以外にも、野党は反ドゥテルテとして、戦っています。

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一連の先頭による死者は460人に上り、40万人近くの住民が避難を余儀なくされている、と言います。

 

そうすると、一刻も早く戦闘を終結させて、戦闘地域を復興させ、元どおりの生活に戻ることが必要です。

 

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そこで、ドゥテルテ大統領は、マラウィ付近の軍駐屯地を電撃訪問しています。

電撃訪問となった理由は、予告しているとIS(ダーイッシュ)に狙われるからでしょう。

 

しかし、ドゥテルテ大統領が現地に乗り込む、と言うことは、解決に向けた強い意志を示すことになります。

 

ISのテロはインドネシアでも続いている

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インドネシア潜在テロリスト六百人 | NEXT MEDIA "Japan In-depth"[ジャパン・インデプス]

 

インドネシアは人口2億3千万人の世界第4位の規模でしかも、1万3466の大小の島にて構成される島嶼国です。

 

イスラム教が主要な宗教で、人口の87%、1億7000万人以上を抱える国です。

もしかするとその中にはIS(ダーイシュ)に呼応している人もいるのかもしれません。

 

ミンダナオのIS(ダーイシュ)は、子供や人質も戦闘に巻き込んでいる

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また逃げ出した住民からは「子どもや人質が戦闘に駆り出されているという憂慮すべき話」を耳にしているという。

子供を無理やり戦闘参加させる、と言うのは非情な話です。

現在、日本人が巻き込まれた、と言う話は聞こえて来ません。

 

南シナ海の海路は日本に取っても非常に重要な海路です。

フィリピン・ミンダナオ島のフィリピン人の方々の安全を確保する上でも、日米が協力して、一刻も早くテロを鎮圧してほしいものです。

 

 

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民進党は、山本太郎議員にならい、消費減税の主張をするべきだ

朝日新聞7/13社説によると、民進党原発反対で政権と戦うべき

民進党は国民の支持をみるみるうちに失っています。

2017年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月
自民党 38.3 38.2 36.9 38.1 37.5 36.4 30.7
民進党 8.7 6.4 7.6 6.7 7.3 7.9 5.8
支持なし 38.3 40.1 38.9 38.7 38.4 40.8 47.0

 政治意識月例調査|NHK放送文化研究所

 

特に注目すべきは、6、7月の数字です。

6月は何があったか?森友問題です。

7月に入って、東京都議会選挙があり、自民党の議員の様々な問題発言、問題行動が露呈しました。

そのため、自民党の支持が30.7%と支持率が急落したのも、納得できます。

 

しかし、それで民進党の支持が上がったか、というとそうではありません。

民進党もしっかり支持率を下げています。

その結果上がったのは支持政党なし、実に6.2%の急上昇です。

 

いったいなぜでしょうか?

 

 

朝日新聞社説によると、原発政策を中心に、反政権を打ち出すべき

朝日新聞の社説では、

蓮舫民進党党首の、二重国籍問題に支持率低下の原因を見ているのが間違いである。

民進党は、政策の軸が定まっていない。その象徴が原発政策だ。

蓮舫民進党党首が、外圧により戸籍公開をさせられることは、他の他国籍の親を持つ人に対して、悪しき前例となる。

という3点を主張されています。

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象徴的なのが、「原発政策だ」と言っているに過ぎないので、原発政策を中心に訴える、というわけではない、と主張されるかもしれませんが、ここで持ってきた事例が「原発政策」であるという点は、注意すべき点です。

 

他にも社会保障だろうと、移民政策だろうと、なんでも選択肢はあったはずです。

それにも関わらず、最近ニュースに上がることのない原発政策が出てくるのはなぜなんでしょうか?

 

民主党が政権を取った背景を思い出す

民主党鳩山由紀夫党首の元、「政権選択選挙」と銘打ち、選挙を戦いました。

そして、圧倒的な勝利を納めます。

実に308議席。総数が480議席だったので、64%。衆議院の2/3である320議席まであと一歩と迫りました。

この議席数、戦後最多だそうです。

 

鳩山政権の政権構想5原則

1.官僚丸投げの政治から、政権党が責任を持つ政治家主導の政治へ。

2.政府と与党を使い分ける二元体制から、内閣のもとの政策決定に一元化へ。

3.各省の縦割りの省益から、官邸主導の国益へ。

4.縦型の利権社会から、横型の絆の社会へ。

5.中央集権から、地域主権へ。

 

このような構想を立ち上げた選挙にて、圧勝しました。

ここから推察される国民の期待は以下のようなものではないでしょうか。

 

1.自民党の利権政治家を交代させることによる、既得権益・岩盤規制の打破

2.官僚主導の政治から、政治主導の政治へ

3.2大政党制の実現

4.地方分権による、地方の活性化

 

政治主導と官僚主導

自民党政権下では、官僚が政治家に様々なレクチャーをします。

その意見を元に、政治家が行動するというのが現実に行われていることです。

 

例えば、8%の消費増税を決定した際には、財務省が、消費増税をしなかった場合の様々なバッドケースをレクチャーして回りました。

 

では、その結果がどうなったか?

 

アベノミクスのブレーキを踏んでしまっています。しかも、消費税の負担は低所得者ほど大きくなるため、相対的貧困率の増加に貢献しています。

 

では、なぜ財務省が消費増税をしたがるのか。それは、財務省GDPの拡大や、歳入の最大化に責任を追っていないからです。しかし、税収源が増えることは、財務省の権益につながるそうです。どこに定率減税を適用するか、業界の競争になるでしょうから。

 

ちなみに、今では、日銀がインフレターゲットを実行していることから、物価上昇率が2%となるよう責任を持つ必要があります。これ、政治主導の結果です。

 

財務省の力により、アベノミクスの効果を大幅に減退させる消費増税を推進する方向で、政治家を動かす。これこそ官僚主導の典型的なケースです。

 

本来は、政治家が決定を下し、官僚はそのための情報を集め、適切な決定を下せるようにする、というのが官僚の仕事です。

 

つまり、政治主導における政治家の仕事は、官僚を使って、国益となる政策を実現することです。

二大政党制となることにより、何を国益と判断するのか、2つの政党が国民にアピールすることができます。その上で、2つの政党のうちどちらがより適切か、ということを国民の判断である、「選挙」によって選択する。

これを実現することが、民主党政権に求められていたことだったのではないでしょうか

 

民進党は2大政党の1角たり得るか?

これは、残念ながらNoと言わざるを得ないのではないでしょうか。

 

昨今の森友問題、加計学園問題など、政権のスキャンダルを追うことに必死になっているように見えている、というのが政党の支持率低下の要因ではないかと思います。

 

そして、現在民進党蓮舫代表に戸籍を開示するべき、と言っているメンバーは、まだ二大政党制を諦めていない人たちなのではないか、こうも見えます。

 

つまり、蓮舫代表の戸籍開示は一つの禊です。

曖昧にしていた問題を、党内からの指摘により解決することで、民進党に自浄作用があることを見せたい。

その上で、問題とされていたことを解決し、政権奪還に向けた再スタートを切りたい、そういうことではないでしょうか。

 

そうすると、「日本死ね」で意気揚々と流行語大賞の表彰を受けた山尾志桜里議員の政治資金規正法違反の問題など、怪しい問題はまだありますが。

 

二大政党制、議院内閣制、立憲君主制の国といえば、イギリス

いずれにせよ、日本が議院内閣制で、かつ二大政党制を目指すのであれば、(さらに立憲君主制ということもあいまって)、イギリス型の政治が手本の一つとしてあげられます。

 

イギリスの議会は、「アリーナ型」の議会と言います。

イギリスは二大政党制であり、与党が内閣を組閣し、議席の多数も確保しているので、国会で議論しなくても、法案を成立させることは極論を言うと可能です。

 

ではなぜそうしないのか?

それは、議会の議論の役割をどう捉えるか、と言うことにあります。

「アリーナ型」の議会における議論の役割とは、議論を通じて国民に政策の説明をすること。

また論点の違いから、次回どの政権に任せるのかの選択の材料を与えることです。

 

では、日本の国会ではこれができているでしょうか?

森友問題、加計学園問題を中心に、安倍政権のスキャンダルを追求するばかりで、真っ当な政策論争は行われていないように思います。

これでは、各政党の主張がわからず、また、公約実現に向けてどのような行動をとっているのかも見えてきません。

そうすると、どの政党を支持するべきなのか、よくわからなくなって、支持政党なしと答える人が増えるのは必然ではないでしょうか。

 

まとめ:民進党は、政策論争をもっとして、政策面で自民党や安倍政権を追求するべき

例えば、消費増税をすることは、相対的貧困率をあげる問題です。

だとすると、弱者がより苦しい思いをするデフレの時代が長く続いた現代において、消費増税をすることが得策ではないことは容易に想像がつくと思います。

 

しかし、自民党では、消費増税をする方向性が明確です。

 

アベノミクスにより、失業率は大幅に下がり、就労人数は大幅に上がりました。

次は給与の向上です。失業率がそこを付くのは、2.5%と言われています。

失業率が2.5%まで下がって初めて、給与の上昇幅が増していくのです。

 

だとすると、給与が増えるまでは、消費増税がそのまま家計へのダメージになる、と言うことは明白です。

 

朝日新聞では、民進党原発政策を象徴として、反原発を掲げるべきだ、と言っていました。

しかし、私は山本太郎議員の主張こそ見るべきものがあると考えます。

 

 

朝日新聞は、消費増税賛成派です。また、定率減税に新聞を入れるべき、と言う、自分たちだけ安全圏に身を置こうとしている新聞ともいえます。

 

おそらく山本太郎議員は、財務省とのコネクションが弱いのでしょう。

それゆえにこのような発言が出てくるのだと思います。

 

民進党の議員は、この山本議員の姿勢を見習い、日本国民のための政治を行う政党として、何をなすべきか、と言うことを考えて、国会の議論にのぞみ、議論や選挙にてそれを訴えてほしいと思います。

 

政権の選択した政策が妥当だったかどうかを検証し、論理を持って否定し、改善策を提案する。

そのような議論が行われれば、国民は民進党の議員を見直し、また、支持に回る人が増えるでしょう。

フィリピンのミンダナオ島でのISとの戦いの現状まとめ

フィリピンとISの戦いは長く続いている

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レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告

 

フィリピン軍はテロリスト集団のアブサヤフやマウテと治安維持のために繰り返し戦っています。

フィリピン軍は1月29日、南部ミンダナオ島の南ラナオ州で25、26の両日、イスラム過激派アブサヤフやマウテを狙った空爆を実施し、インドネシア人を含む戦闘員15人を殺害したと明らかにした。

フィリピン軍、空爆でイスラム過激派15人殺害 - 産経ニュース

 

アブサヤフ、マウテはどちらもテロリストと認定されているイスラム過激派組織です。

 

といっても、普通のイスラム教徒(ムスリム)はテロとはなんの関係もありません。

平和を愛するいい人たちです。どこにでも過激派というのは生まれてきます。

 

さて、アブサヤフは、フィリピン南部で海賊行為などを行い、治安を脅かす存在です。

www.newsweekjapan.jp

フィリピン南部で起こしてきた数々の反政府活動により、アメリカ、EU(欧州連合)、カナダはいずれもアブサヤフを過激派組織に指定している。

 

そしてなんと、日本人が含まれている可能性がある、という組織です。

www.news-postseven.com

元は、アブサヤフに拉致をされた、ということですが、今はアブサヤフの構成員として活動しているようです。

その経緯は明らかにはされていません。しかし、日比外交には影響しそうです。

 

IS武装勢力構成員は多国籍

フィリピン系の組織であるアブサヤフに日本人がいることは前述の通りですが、それ以外にも、マレーシア、インドネシアシンガポールなども含まれているようです。

イスラム教は特に国籍が関係あるわけではありませんが、、、

フィリピン南部で市街戦のIS系武装勢力に複数の外国人戦闘員 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News

 

www.afpbb.com

「(マラウィには)シリア、インドネシア、マレーシア、スリランカ、そしてアラブ人のISIS(ISの別称)戦闘員が存在する」と述べ、
「火あぶりや斬首など残酷な殺人法を習得した中東の戦闘員を相手にしているため、航空兵力を使う必要がある」と付け加えた。

 

日本人にはあまりピンと来ないかもしれませんが、同じ宗教を信じるもの同士の国家を作りたい、と思うのが、自然なことなのでしょうか?

カリフ制の国家を建立したい、というのがよく聞く話ですが、、、

 

この、街を巻き込んだ戦いにより、民間人も被害を受けています。

フィリピン軍、南部の市街戦でIS系武装勢力メンバー89人を殺害 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News

市内の治安回復とハピロン容疑者の捜索において、武装勢力メンバー89人が殺害されるとともに、治安部隊員21人と民間人19人が死亡したと説明した。

 

テロとの戦いは民間人が巻き込まれ、盾にされる非常に危険な戦い

戦争は悲惨、と言われますが、テロに襲われるのはもっと悲惨かもしれません。

なぜなら、戦争は基本的には戦闘員同士の戦いで民間人は保護されるのが原則ですが、テロの場合、テロリストが民間人に紛れ込むため、民間人を必ずしも保護しきれません。

 

5/31の時点で、マラウィ市内に取り残されている民間人は2000人もいたそうです。

この報道官はさらに、市内のおよそ1割の地域で今も脱出できていない市民が多数いることを認め、武装勢力側が支配下に置いている地区で今後、ますます激しい抵抗に遭遇するだろうという見解を示したが、軍が危機の終息に向けて「非常に前向き」な進展をみせているとも述べた。

 また州の危機管理当局の報道官によると、マラウィ市内に現在もとどまっている民間人は2000人超に上るという。

 

www.afpbb.com

イスラム教徒が大多数を占めるマラウィを先月23日に襲撃してイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の黒い旗を掲げ、住民を人間の盾にして防空トンネルや対戦車兵器を使用する数百人の戦闘員に対し、フィリピン軍は苦戦を強いられている。

 

陸軍戦力では、捕虜にされた時に、残虐な殺され方をする、あるいは住人を残虐に殺してみせることで見せしめにする、ということを平然とやってのけるのでしょう。

ただの民間人を、盾にして戦いをするテロリストが現実に存在する、ということを頭に入れないといけません。

 

テロリストの収入源は海賊、麻薬など、非合法なもの

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イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」系の武装勢力と国軍との間で戦闘が続くフィリピン南部ミンダナオ(Mindanao)島のマラウィ(Marawi)で、フィリピン軍は19日、武装勢力の拠点から押収した、現地で「シャブ」と呼ばれるメタンフェタミン(結晶状覚せい剤)11キロおよびISの旗を報道陣に公開した。 

このような資金源があると、より武器を購入し、武装を行うことで、武力による目的達成をしようとするようになるでしょう。

そのため、拠点を作らせないようにすること、というのは非常に重要です。

 

ちなみに、フィリピンだと戒厳令が発令されていますが、日本には戒厳令がありません。

戒厳令とは、非常事態に行政権・司法権を、軍の管理下に置いて運用を行うことです。

 

日本も近くに偉大なる首領様率いるテロ国家がありますが、その工作員が東京で暴れた時、どうするのでしょうか?

 

このように、子供を含め人質に取られることもあるかもしれません。

比南部、イスラム武装勢力が小学校を一時占拠 民間人を人質に 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

 

それでも宗教的行事は尊重する

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25日の一時休戦について、アニョ参謀総長は「同胞であるイスラム教徒、とりわけマラウィのイスラム教徒たちにこの祝日を祝う機会を与えようというフィリピン軍の固い意志の証だ」と語った。

戦っている相手は、イスラム過激派なので、皆イスラム教徒でしょう。

同時に、逃げ遅れている民間人にも、イスラム教徒が多い地域なのです。

 

そして、テロとの戦いは続く。果たして日本は?

フィリピンにとどまらず、北欧のフィンランド、米国でもテロの危険がある、と注意を呼びかけられています。

www.travelvision.jp

 

当然、紛争地域に旅行に行くこともないと思いますので、日本人が紛争を目にすることもそうそうないでしょう。

しかし例えば旧ユーゴスラビアの首都セルビアベオグラードでは、今でもNATOに爆撃をされたマンションの骨組みが残っています。

また、エジプトのカイロでは博物館の隣にあるマンションが爆弾テロにあい黒焦げになっていました。

 

そんな状態を作り出すのが、テロとの戦いです。

テロは暴力によって自分たちの理想を実現しよう、という、およそ民主主義とは無縁の活動です。

 

世界中でこのような動きが活発になっています。

日本でも、北朝鮮のミサイルが飛んでくる問題は消え去ったわけではありません。

核弾頭が落ちてくるかもしれないのです。

 

当然、拉致被害者は全員帰ってきているわけでもありません。

 

そう考えると、自国を守るために、今の暮らしを守るために、今の体制が十分なのか、ということは、より関心を高めないといけない時代にさしかかっているのかもしれません。

 

 

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「魔将軍」読書ノート:くじ引き将軍足利義教とは、先見の明がある革命者だった

くじ引き将軍、足利義教とは?

足利義満の五男。

第4代将軍となった、足利義持天皇に祭り上げようとした、鶴若丸、の次の息子です。

父である、足利義満の寵愛を受けることなく、仏門に入ることを運命付けられていました。

 

しかし、足利義満は、天皇の地位を脅かそうとしたために、暗殺の憂き目にあいます。

このような強権者がいなくなると、その意によって祭り上げられていたものにはなすすべもありません。

 

三代将軍足利義満と、六代将軍足利義教の共通点

実は、この義満の話から始まるのは、とても大きな意義があります。

この時、幼き日の足利義教、10歳の春寅は、義満の政治に対し、批判します。

 

それは、公武融合の危険性についてであり、とても先進的な概念を述べています。

公武融合とは、足利義満が目指したものです。

 

足利義満は、日本史で最も天皇に近づいた一般人です。

 

公武融合とは、将軍の地位を持つ足利家が、天皇の地位もどちらも占める、というものです。権威も権力も持っている、詰まる所、普通の王室になろうとしました。

 

三代将軍足利義満の暗殺

魔将軍の中では、足利義満は、それまで権威を持っていた、皇室、公家の存在を脅かしたがために、暗殺された、ということが描かれています。

それも、忠臣としてそばにいた、一条がその中心となっていたことが暗に描かれています。

 

六代将軍足利義教の暗殺

それに対して、義教はどうでしょう?

義教は、天皇の権威と、将軍の権力を分離してこそ、天下泰平が保たれる、ということを幼い時から主張していました。おそらく、その考えは将軍になってからも全く変わることはなかったでしょう。

さらに、将軍の権力が他を圧倒すること、つまり、誰も将軍に歯向かおうとしない状態を作ることが肝要と考えていたようです。

天皇からの最高の権威である、「征夷大将軍」の位と、将軍の権力を裏付ける、最強の武力、政治力を合わせた者だったのか、それとも将軍の名の下に強烈な権威を持つのか、そのイメージまではつきませんが。

 

そして、その将軍家による天下統治の形は、寸前まで整っていました。

周囲を圧倒するほどの速度で、体制をどんどん整えて行ったのです。

 

しかし、体制の確立半ばで、暗殺されてしまいます。

暗殺した守護大名は、赤松満祐。

 

足利義持に冷遇され、義教には重用された、という背景を持ちます。

有力な4守護大名である四職の一角であり、魔将軍の中では、義教を信頼し、敬愛する姿が中心として描かれています。

 

しかし、結局は、この赤松満祐によって、義教は暗殺されました。

信じていた相手に裏切られた愛人のような転換劇です。

 

この、周囲を囲んでいた忠臣に暗殺された、という点で、足利義満と、足利義教は、奇妙な一致を見せます。

 

足利義教はなぜ暗殺されたのか?

足利義教は、足利幕府の権力を最大化するために何をしようとしたでしょう。

抵抗勢力の鎮圧と、守護大名の力の低下です。

 

つまり、将軍家に刃向えるものをなくそうとしました。

 

足利義教が将軍になった時、大きな敵が2つありました。

1つは九州。もう一つは鎌倉です。

 

九州は、幕府の権力に従わず、群雄割拠の状態でした。

鎌倉は、足利持氏を中心とする勢力がありました。

 

特に鎌倉は、代々京都の将軍と対立しており、義教の将軍宣下に対しても使いを出さないなど、将軍に従わない姿勢を明確にしていました。

 

これらの抵抗勢力は、結局義教により、鎮圧されます。

 

しかも念入りに謀略を尽くし、ほぼ裏切りによる自滅に等しい形で。

事実、幕府軍は直接鎌倉と戦ってすらおらず、戦さの行方が決したところで京に引き返しています。

 

その先を読み、淡々とことを成すのも、義教の恐ろしい能力の高さが際立っています。

 

これだけの強権力を持ち、歯向かう者への処罰を徹底していた義教には、ついに九州・鎌倉の抵抗勢力がなくなります。

そして、鎌倉の勝ち目がないことを察した守護大名たちは、次に守護大名の弱小化が急進する気配を感じ取っていました。

 

そして、長い間貢献していた自分は、重視されるだろう、と信じていた赤松満祐は、それが「片思い」であることを強く認識させられます。

 

結果、赤松家を傾けたとしても、義教を討つ、という決断に至らしめました。

 

「いずれ分断、蹂躙の運命が避けられぬのであれば、赤松の家さえ満祐の代で何このとして悔いはない。」

 

愛情のもつれ、というのはかくも恐ろしきものなのか。

そうも思わされる一幕です。

 

くじ引き将軍を見出し、支えた黒衣の宰相三宝満済は、優秀なバランサー

魔将軍の主人公は、当然六代将軍足利義教です。

しかし、足利義教が将軍になったのも、三宝満済が、幼少の義教、当時は春寅と会い、そこで会話をしたのがきっかけでした。

 

その時は、足利義満が、皇室簒奪を計画し、その最終段階というタイミングでした。春寅の兄、鶴若丸を天皇に祭り上げようとしていたのです。

 

公武融合の危険性を感じつつ、若い三宝満済は何もできません。

それどころか、

「義満の野望に嫌悪を覚えながら、義満の身を案じる矛盾を、自分でも説明できない。
天皇家の存続を望んでいるのは間違いない。
しかし、義満という強者に惹かれる心も確実に存在し、その行き着く先を見届けたいという欲求も満載の心に揺るぎない根を張っている。
相反する二つの感情が、うちなる心で絡み合って、満済の言動を揺さぶっているのであった。」

義満というカリスマが作る世界を見たい、という思いもあった、義教とは対極的に、人間らしい人であった、というのも魅力の一つかもしれませんね。

 

第3代将軍義満、第4代将軍義持、第6代将軍義教を支える存在です。

 

特に、義教の代においては、「論理一辺倒」の義教に対して、周囲の感情や反発に考慮した施策を考え、助言を行う存在として、周囲とのバランサーの役割を果たしていました。

 

 

義教がその後の徳川幕府の手本となった

「革命家」という点においては、足利義教の右に出るものはいない、というのが、著者の評価です。

 

義教が目指した世界を実現したのが、江戸幕府と、徳川家康です。

 

まさに、将軍の権力が強く、大名たちを強くしすぎない、参勤交代の仕組みを整備しました。さらに、治める場所も将軍の命によって、大名の意思は働きませんでした。

 

義教も暗殺されなければ、家康のように、守護大名たちが力を持ちすぎないような仕組みを整えたでしょう。いや、家康よりもより強固な仕組みを作ったのかもしれません。

 

家康も当時とても強い権力を持っていました。しかし、皇室簒奪はしませんでした。徳川幕府の歴代将軍の中で皇室簒奪を企んだ人は、いなかったのではないでしょうか。

 

これも、天皇の権威と、将軍の武威によって国を治めるのが良い、ということが基盤にあると考えられます。

 

 

義教の潔癖さが、比叡山を焼き尽くした

比叡山延暦寺天台宗のお寺です。最澄が建てた、ということでも習った記憶がある人も多いでしょう。修学旅行でも回りますね。

桓武天皇以降歴代の天皇の御霊を祭り、平安京の鬼門を守る国家鎮護の霊山として、権力者からも、民衆からも大切にされるお寺でした。

 

義教は、将軍になる前、天台座主の地位にありました。

つまり、天台宗で一番偉いお坊さんです。

 

その時代から、実は苦々しく思っていたのが、比叡山なのです。

比叡山徒は、腐敗の限りを尽くしている、ということを知っていました。

 

「あの山法師どもはそうのなり形こそしておれど僧にはあらず。
仏法より銭を尊び、女人を囲い、奢侈美食にふけり、不平あるごとに神輿を担ぎ、刀剣を携え焼き討ち殺戮の無法を神仏に名を借りて行う無頼の徒なり。
かかるものどもを退治したとて、天罰が下るおそれなし。」

「余が討たんとするは、天台宗でもそれに帰依する僧侶でもない。
その権威を隠れ蓑に無法を振る舞う悪党どもじゃ。」

 

かなりの強烈さです。

しかし、それが故に、歴代の天皇、将軍が手を出せずにいました。

今回相手取るのは、義教です。

 

実は、比叡山徒の中には、義教の敵である鎌倉と通じているものたちもいました。

結果、主要な比叡山徒たちは処罰されます。

残された比叡山徒たちは、最澄から続く根元中堂を焼き、自分たちも殉教することで、義教の非道を世に知らしめようとします。

 

延暦寺の焼き討ち、というと、織田信長のイメージがあまりに強いですが、義教の時代が、その始まりだったのです。

そして、その中が増長腐敗しているのも、義教の時代からだったようです。

 

 

京都は、義教の時代にかなり豊かになった

九州、鎌倉、比叡山守護大名といった、武士・僧侶との関係がクローズアップされ、民衆の様子はよくわかりませんが、義教の時代は、どうやら争いが少なかったおかげか、かなり民衆は豊かになったようです。

 

「上さまの御治世となって、今日の街一つ見てもその賑わい発展ぶりには目を見張るものがある。国土を荒らすような大きな戦いもなく、商いは栄え、民は富み、百姓も国人衆も力をつけ、そのぶん人々の欲望も強くなってきている。上さまのごとき御力量なくば、一日とてこの国を無事治めることはかなうまい。」

 

これは、義満の時代に、若き義教の春寅が、三宝満済との会話でも同様のことをいっていました。

 

「父上がこの国をよう治めているため、民が富み、少しずつ力をつけ始めている。」

「力をつけた民はさらにさらに上を求める。決して望みが尽きることはない。また、富みからあぶれる民も出よう。何れにせよ新たな不満が生まれ、ついには強訴に及ぶこととなる」

 

 

これが、まさか10歳の若者から出る言葉とは到底思えません。

さらに続きます。

 

「威で抑えれば、戦や争いは起こらぬ。だから誰も傷つかぬのだ。皆が皆、心安んじて暮らせる世が来るのだ。だから幕府は、将軍家は強くあらねばならないのだ。」

つまり、すべての民が安心して暮らし、その富を享受するには、国家の安定がなくてはならない。そのためには幕府と将軍家を権威あるものにしなければならない。皆が将軍の権威に服し、たとえ争いごとがあろうと、その裁定を絶対のものとして従っていれば、戦は起きぬ。秩序と平和を維持するためには、絶対権力者の存在が必要なのである。

 

つまり、義教にはすでにこのころから、将軍とは日本をどう統治するべきか、という理想像がありました。

しかも、それは天皇と将軍の権威を両立させる、近代的な姿を示しています。

 

このころから、民をどのように治めるのか、ということに注力していたのでしょう。その代わりに、守護大名の処遇などにはあまり関心がなかったのかもしれません。

あるいは、民が富めば自然とその領主である守護大名たちも富んでいくのだから、特に問題はないのではないか、ということだったのかもしれません。

 

しかし、このあたりは、周りの守護大名には全く理解されていませんし、本当にそう思っていたかはわかりません。

 

いずれにせよ、大きな争いがないと、民が富む、その平和な世の中を作ることを考えていたのは事実でしょう。

 

 

まとめ:義教は、「恐怖政治をしいた独裁者」だったのか?

もしかすると、赤松満佑の暗殺がなければ、足利義教の評価は大きく変わっていたのかもしれません。

きっと応仁の乱も起こらず、戦国時代もなく、江戸時代のような時代が続いていたのかもしれません。

 

そのくらい、足利義教という将軍は、時代の先を行く人のように思います。

しかし、先駆者ゆえに、そのやり方は強引な点が目立ち、反発も多かった、ということでしょう。

もし、満済のような存在がもう1人いたら、あるいはもっと満済が長生きしていたら・・・

そう思わずにはいられない、悲劇の最後です。

 

九州・鎌倉、比叡山を武力で制圧し、歯向かう者たちを次々と処罰していきました。しかし、それも最初から処罰したばかりではありません。

一度、解放しても、結局意地になって歯向かって来るから、二度目はない、ということです。本当に潔癖です。

 

その潔癖さも、

「誰も傷つかない、心安らかに過ごせる世」

に向かって邁進しているがゆえに起こったことです。

 

そして、江戸幕府は義教の理念を完成させました。

逆に、義教という先駆者がいなければ、徳川幕府はうまくいってなかったのかもしれません。

 

だとすると、義教は本当に悪、なのでしょうか?

そんな疑問が湧いてきます。

 

くじ引き将軍足利義教とは、先見の明がある革命者だった、というのも、一面として認めるべき重要事項なのではないでしょうか。

 

 

魔将軍―くじ引き将軍・足利義教の生涯 (双葉文庫)

魔将軍―くじ引き将軍・足利義教の生涯 (双葉文庫)

 

 

 

おしまい。

冷房をつけないと自律神経が消耗する話

どうやら、
「冷房をつけて寝ると、冷房病になって不調になる。」
という俗説が覆る日が来たようです。
そう、「冷房をつけずに寝る=自律神経が働き続けて疲労する」
ということですね。
 
たしかに、夜寝苦しくて、ふと目が覚めると、
うへ、大人になっておもらしか!!
 
と思うくらい、汗だくになった夜も、一度や二度あるでしょう。
ありますよね??
 
でも、なんとなくクーラーつけっぱなしって、
悪いことしてるイメージあるじゃないですか。
寝てる間なんて気温関係ないじゃん、
電気代のほうがもったいないよ!みたいな。
 
汗かくのはいやだけど、電気代がかかるのはもっといや!
こんな感じの人多いのでは?
 
そういえば、この寝ている間の汗ってどういう仕組みでかいているのか、
よく知りませんでした。
というか、考えたこともなかったんですが、
医療系の仕事している人以外で、なかなか考えないとこですよね。
 
汗って、かこうと思ってかいて、
止めようと思って止められるもんじゃないですよね。
 
そう、体が勝手に体温調節のために、
汗をかかせてるんですよ。
 
この「体が勝手に」というのを捜査しているのが、
「自律神経」というやつなんですね。
 
一番聞くのは「自律神経失調症」でしょうか。
そう、自律神経が疲労すると、
体の調整機能がうまく働かなくなってしまうんですね。
 
さて、話を戻すと、
寝てるとき、汗をかいているってことは、
この自律神経がせっせと働いてるんですよ。
体温が上がりすぎないようにね。
 
ってことは、せっかく寝て疲労を回復しよう、って時なのに、
うまく休むことができなくなっちゃうんですね。
だって、自律神経働いてますから。
 
しかも、汗かくと、朝シャワーも確実に必要になるし、
洗濯もしなきゃだし、
ベッドマットも干さないと気持ち悪いし、
手間がいろいろかかるようになって大変です!
 
おぉ、ここまでくると、
クーラーをつけずに寝ない理由がないですね!
 
お年寄りや小さい子供のいる家庭だとなおさらですね。
脱水症状、熱中症は、大変危険です。
疲れが取れないとなると、仕事にも差し支えます。
 
さぁ、みんな堂々とクーラーをつけて寝よう!
温度は26度くらいがちょうどいいと思いますよ。
 
上半身は涼しく、
布団をかぶっている下半身は暖かくすると、
リラックス効果があるそうです。
 
この効果は、温泉と一緒だそうですよ!
 
大事なのでもう一度言います、
みんな堂々とクーラーをつけて寝よう!

ドナルド・トランプ大統領と中国・習近平の関係は今後改善?日本・アメリカ・中国の三角関係はどうなる!:江崎道朗のネットブリーフィング考察

トランプ政権には、ドラゴンスレイヤーパンダハガーがどちらもいる

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ドラゴンスレイヤーと、パンダハガーは、中国に対する政策スタンスの違いによります。

 

要は、

・中国に対して厳しい = ドラゴンスレイヤー

・中国に甘い = パンダハガー

です。

 

 

中国の側から見ると、アメリカ政権は、だいたい最初は中国に対して厳しく、経済的利益を提供していくと、甘くなっていくそうです。

つまり、買収や利益供与すればいいってことですね。

 

では、経営者として経済色が非常に強いドナルド・トランプ大統領はどうでしょうか?

 

中国企業の投資により、アメリカの雇用が増え、中国に対する輸出が増えることで、アメリカの貿易赤字が解消したら、トランプも中国には融和的になるかもしれませんね。

 

副大統領マイク・ペンスインディアナ州は、中国がお得意さん

インディアナ州は、日本語のホームページがあります。

日本企業もたくさん進出していますし、留学生も多いからです。

米国インディアナ州政府駐日代表事務所

 

では、中国についてはどうでしょうか?

Indiana | US China Business Council

専用のホームページまではありませんでしたが、決して無視できないお得意さんであることがわかるデータです。

Growth in Indiana Exports, 2006 – 2015
China is Indiana’s second largest services export market 
Growth in Goods Exports to China: 178%
Growth in Goods Exports to Rest of World: 48%
Growth in Services Exports to China: 485%
Growth in Services Exports to Rest of World: 74%

商品の輸出は、カナダ、メキシコに次いで第3位。

ちなみに日本は5位です。

 

サービスの輸出は、アイルランドに次いで2位。

これも日本は5位です。

 

輸出品の上位に占めるのはいずれも工業製品。

インディアナ州は製造業が強いので、中国の製造業が進出してくると、経済的に良い関係が築けるでしょう。

 

 

www.japan-note.com

 

日本も中国も、軍事的な安全がアメリカのスタンスにかかっている国です。

日本は日米安保がないと自国すら守れません。

中国は、アメリカが強硬姿勢に出ると、「核心的利益」を得られません。

(そのぶん中国の周辺国は安心ですが。)

 

つまり、アメリカをどっちに引っ張れるか、というのはとても重要なポイントです。

 

安倍首相とトランプ大統領の個人的関係はうまく行っており、非常に親密な会談が出来たことは、日本にとっては一歩リードでしょう。

 

GPIFがアメリカのインフラ投資を行うことも、国内では批判が巻き起こりました。

これも、投資を行うことで、日米関係が強固になることを避けたい人たちがいる、という可能性があります。

インフラ投資は別にアメリカに資金を献上するわけではないので・・・

 

果たして、今後の動きはどうなるでしょうか。

米中首脳会談に注目です。

 

www.japan-note.com

 

立憲君主制の原則を守り、良心の自由を尊重した、明治天皇の願い〜教育勅語を考える、その2

西欧の立憲主義と日本の歴史の双方に立脚していた教育勅語。起草したのは井上毅

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教育勅語を最初に必要としたのは、各府県知事たちだった

教育勅語のできる前、つまり明治の初期は、欧米の文化が猛烈な勢いでなだれ込んでくる時代でした。

 

そんな中で起こっていたのは教養人や教師たちによる「自虐」。

 

日本人は劣等な国民なので、過去の習俗を全て無くして欧米化してしまいたい。

欧米化をすることで、日本の歴史というのは始まるのだ、という言説がまかり通っていました。

 

つまり、過去の否定ですね。

 

そこで何が起こっていたか、というと、

「小学生は父兄を軽蔑し、中学生となると、自分で校則を破りながら、教師の処置が不当だと言って騒ぐものまでいた。」

 

これを「知育の偏重に対する、徳育の欠落」として危機感を抱いていたのが、各府県知事たちでした。つまり、このままでは社会秩序が乱れ、国家の存続すら危うくなる、ということです。

 

この時の教養人たちに言わせると、もしかすると日本が乱れて、欧州列強の植民地となり、奴隷としての生活を送る方が幸せだったのかもしれませんが・・・

(もし、欧州列強に支配されても市民として生きられる、と思っていたのなら、お花畑もいいところですね。)

 

この様相を見たドイツ人医師のベルツは、こう言っています。

「ヨーロッパ文化のあらゆる成果をそのままこの国へ持ってきて植え付けるのではなく、まず日本文化の所産に属する全ての貴重なものを検討し、これをあまりに 早急に変化した現在と将来の要求に、ことさらにゆっくりと、しかも慎重に適応させることが必要です。」

 

ヨーロッパ人からすれば、日本の文化だって、レベルが高いわけです。

なのに、一生懸命、自国の文化を破棄し、欧米の価値観に染まろうとする。

そこに何か危険を感じたのでしょう。

 

徳育の規範となり、かつ、良心の自由を尊重する「天皇の願い」

教育勅語の策定には井上毅が中心となりました。

井上毅は、大日本帝国憲法や、皇室典範の起草についても重要な役割を果たしています。

 

どういう人か?というと、

西欧の立憲主義に造詣が深く、日本の国史、古典の研究も行っていた、という人です。

 

教育勅語」起草にあたり、留意した7つのポイント

1. 立憲君主制においては天皇といえども、「臣民の良心の自由に干渉せず」。
政治上の命令と区別して、社会上の君主の著作公告と位置付けるべき、ということ。

2. 宗教論争の種となるような語は避ける

3. 幽遠深美な哲学上の理論も避ける

4. 政治家の勧告を疑わせるような政治的な臭みを帯びた表現を使わない

5. 漢学や洋風になずんだ物言いはしない

6. 愚かなことや悪を非難するような消極的な教訓は控える

7. 世上多くの宗派の中の一派を喜ばせて他を怒らせるような言葉があってはならない

 

この7つの点は、非常に納得感のあるものではないでしょうか。

「真に叡慮に出で、天皇親しく国民に訓示せられたるものになるに因る」

立憲君主の原則を堅持して、良心の自由を尊重し当該直後に法的強制力を持たせないとの井上の建てた方針が、確かに貫徹されたものでした。

 

ここまで、良心の自由、つまり、基本的人権に配慮をしたものであったとは、知らない人の方が多いのではないでしょうか。

 

現代で大日本帝国憲法明治憲法)や、五箇条の御誓文、教育勅語などを批判するときに、現代の価値観にて、その言葉尻を勝手に解釈して批判している人があまりに多いようですが、どのようなは時代背景と、どのような思想背景で生まれたものなのか、ということは考えなくてはならないと思います。

 

 

 <参考文献>より詳しく知りたい方は、天皇から読み解く日本、をどうぞ

天皇から読みとく日本―古代と現代をつなぐ

天皇から読みとく日本―古代と現代をつなぐ